心電図の雑音・ノイズ
心電図 心電計

心電計

心電図の雑音(ノイズ)

きれいで正確な波形を記録する為には雑音の除去が必要になります。

心電計の雑音には、交流(ハム)雑音、筋電図、基線の変動、

静電気、医療機器のトラブルなどがあります。

 

交流雑音(ハム)の原因と対策 例

ハムの原因としては、電気コードと電極を装着している人の間に

起こる静電誘導、電源配線に電気が流れる時に起きる電磁誘導、

さらに漏れ電流などがあります。

ハムが混入すると、ギザギザの波形が連続的に記録されます。

対策としては、電源コードや併用機器を遠ざけたり、シールドシー

トの使用、不要な電気コードはコンセントから抜く、周辺で電気機

器を使用しない、誘導コードを束ねる、皮膚と電極との接触抵抗を

小さくする、アースを確実に装着するなどがあります。

壁や床などの配線や漏れ電流による影響を避けるために、ベッドは

壁から離します。対象者とベッドの間にシールドシートを入れ、

アースを取ります。

電気毛布、電気アンカ、エアマット、モーター類などの電気製品が

近くにあれば電源を切り、コンセントから抜きます。

腕時計や金属製の装飾品などは外します。

 

筋電図の原因と対策 例

検査を受ける人が緊張したり、四肢に力が入っている場合は、

不規則なギザギザした波形が記録されます。

対策としては、説明を十分にしてリラックスさせ、力を抜いて

もらいます。軽く目を閉じて、ゆっくり深呼吸をしてもらって

緊張を取り除きます。(検査中は深呼吸はしません)

室温にも注意します。寒いと筋肉が緊張して筋電図が入りやすく

なります。

トイレや咳を我慢したり、衣服を締めすぎたりする場合などにも

筋電図が入りやすくなります。検査前にトイレをすませ、衣服は

ゆとりをもたせます。

 

基線の動揺(ドリフト)の原因と対策 例

四肢を動かしたり、しゃべったり、呼吸が大きかったりすると基線

が乱れます。又、電極と皮膚の抵抗を小さくする為に使用される

ペースト等が適切に処理されていない時にも、基線の動揺が

起きやすくなります。

検査を受ける人は体を動かさないように、呼吸は静かに(小さく)

又は一時的に呼吸を止める(胸部誘導の記録時)、おしゃべりは

しないようにしてもらいます。

電極に衣類などが触れないようにします。

皮膚は清潔にしておきます。

汗をかいている場合はよく拭き取ります。

 

*ペーストを多く塗布すると電極同士がペーストを介してつながっ

てしまい、似たような波形が記録されるリスクがあります。

 

静電気の原因と対策 例

室内が乾燥しているときは、静電気が発生しやすくなります。

特に冬場は注意が必要です。

静電気が原因で心電図にノイズが混入するとスパイク状の波形が

記録されます。

対策としては、室内の湿度を上げる、静電気の発生しにくい衣類の

着用や静電気防止スプレーの使用、測定者と対象者共に十分に放電

を行ってから検査を実施する などがあります。

 

*心電計にはハムフィルタ、筋電図フィルタ、ドリフトフィルタ 

ハイカットフィルタなどの雑音フィルタが内蔵されていますが、

限度を超えた場合は雑音が入る為、上記の対策が必要になります。

又、フィルタは最初からONにぜず、雑音が入った時は上記の対策

を再確認します。それでも雑音が入る様であれば、その雑音に合った

フィルタをONにします。より正確な波形を記録する為には、

フィルタはなるべく使用しないほうがいいようです。

きれいな波形より正確な波形の方が優先されます。

 

 

医療機器のトラブルの原因と対策

電極のねじが緩んだり、誘導コードがしっかり固定されていなかっ

たりすると、基線の動揺がおきます。

心電計本体と誘導コード、誘導コードと電極、電極と皮膚等の接続

不良や誘導コードの断線、コネクタの接触不良、電極の汚れや錆等

が起きると不規則な雑音が入ります。

 

 

ノイズとは?

雑音の事。

処理対象となる情報以外の不要な情報。

 

ハムノイズとは?

ハム音のこと。

単にハムとも言います。

心電計には増幅器が内蔵されています。

増幅器などの電源に交流を用いた場合に現れる妨害交流電圧のこと。

 

漏れ電流の対策

心電計からのアースの確認だけでなく、ベッド(特に金属性ベッド)

からもアースをとってみます。

漏れ電流は心電計の誘導コード→電極を装着している人→ベッド

→床の順に流れる場合と、逆に床などに流れていた漏れ電流が

ベッドから伝わって心電計に混入する場合とがあります。その為、

心電計からのアースだけではなく、ベッドからのアースもとって

みます。

 

静電気の放電方法

静電気を緩やかに(バチッとこない)逃がせるものには、木材、紙

アスファルト、コンクリートなどがあります。

室内では壁紙や木製の壁、木製の椅子や机等を触ることで、簡単に

溜まった静電気を逃がすことが出来ます。

放電用のグッスも色々あります。

金属性の物でも、指ではなく手のひら全体で触ると強い衝撃は

避けられます。

 

ハイカットフィルタについて

ローパスフィルタのこと。

特定の閾値よりも高い周波数信号を遮断。

筋電フィルタも高い周波数信号を遮断。

 

続きはこちらです→ 操作パネルの大まかな名称と役割

 

 

 

 

心電図検査 項目一覧



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参考文献

書籍

「心電図・ナースのためのワークブック」金芳堂

「ナース必携最新基本手技AtoZ」EXPERT・NURSE 保存版 小学館

「ナース必携・心電図マニュアル」 臨時増刊号 保存版 小学館

「写真でわかる基礎看護技術②」株式会社インターメディカ

「最新医学大辞典」医歯薬出版株式会社

 

インターネット

ウィキペディア

http://ja.wikipedia.org/wiki/心電図

https://ja.wikipedia.org/wiki/ハム音

https://ja.wikipedia.org/wiki/静電誘導

https://ja.wikipedia.org/wiki/電磁誘導

https://ja.wikipedia.org/wiki/リーク電流

https://ja.wikipedia.org/wiki/漏電

https://ja.wikipedia.org/wiki/ローパスフィルタ